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瞬間英作文

スピーキングはスポーツである。よって素振りをこなすことは、本番環境でパフォーマンスを発揮するために有効なトレーニングである。そして今必要としているのは、朗々と語りあげる演説のようなものではなく、日常で交わす会話のようなレベルであるから、長文を練り上げる回路を鍛える練習はしなくてもよい。円滑なコミュニケーションのためには、コンマ秒レベルで反応できる短文の生成能力である。私は日本語会話において相手の発話に食い気味になるくらい日本語生成速度が速いときがありそれはそれでコミュニケーションに問題がある点があるが、英語においてそれを気にするのは時期尚早と言えるだろう。

英会話における素振りとはなにか?を考えたときに、現在最も納得しやすい教材が、瞬間英作文だろう。

中学レベルの短文を瞬間的に作り口に出し続けることによって、思考回路に、また唇や舌の動かしかたに、英語癖をつけるというのがこの教材のポイントである。確かに、He,She が主語の場合に動詞にsがつく、という知識は会得していたとしても、瞬間的に英文を組み立てなければならない会話の最中に、主語が三単現かどうかを考えてsをつける判断をとっさにするのは難しい。瞬間英作文をこなすことで、He...と発音した後にsがつかない動詞をつなげるのは違和感がある、という状態に持っていくことができるはずだ。つまり瞬間英作文はフィーリングを身体に染み込ませるトレーニングなのである。

 非常にすばらしい教材ではあるのだが、不満点もいくつか挙げられる。

まず例文にあまりリアリティのない文章が多いこと。「あれは面白い本ですか?いいえ、ちがいます」「この少年たちは中学生です」硬くて、いかにも教科書的な文章である。ディスイズアペンである。

また、中学英語の範囲を満遍なく押さえようとするためか、バランスの悪さが気になる。比較級に16ページ割かれているが、個人的には比較級について仔細に身につける必要はないように感じた。比較級についてはいずれまた述べるであろう。

また、中学英語をベースにしているために、実用の英語と多少離れた文章がある。感嘆文がいい例であるが、いまやWhat pretty cat is it!といった感嘆文の文法はあまり用いられないようだ。

英語の感嘆文はあまり使われない? ( ボランティア活動 ) - Key(きー)さんです - Yahoo!ブログ

ネイティブは使わない!?日本人が間違って使いがちな英語表現8選 | Days in the U.S.A

日本語でもそうだと思うのだが、「なんて可愛い猫なんでしょう!」という文章は、正しいとしても、実際に発話する人はほとんどいない。感嘆文というのは感嘆するときに使うので、感嘆したときはワーオ、キュート、アメイジングと興奮して言えば、感嘆ぶりが伝わるものなのだと思う。

そういったわけで、不満点もないことはないが、使うべき教材であり基礎であることは間違いない。また折に触れ、この教材を基にしたアレンジ勉強法なども紹介すると思う。