ハンプアンドヘアピース沼
ドラマ「friends」をついに見終えました。全10シーズン、長かった…
長かったが、もう続きはないのだと思うと寂しいものですね。しんみり
しんみりしている場合ではない。しんみりするために見ているドラマではないんだ。もうストーリーを追う必要はなくなったので、心置きなく英語の勉強のために生かそうではないか。
そういうわけでとりあえずシーズン1の1話目から改めてテキストを読み流していたところである。読み流すだけなら、シーンを思い出しながら楽しく読めるところではあるが、精読しようとするとなかなか読み応えがある。
たとえば、まさに一言目のモニカのセリフ「There's nothing to tell!」、話すことなんてないよ!ということだろうが、これはきっとtellを別の言葉に応用できるはずである。食べるものがないよ!ということで、「There's nothing to eat!」というのはどうだろう。私の日常ではそれなりに使う場面も多そうだ。このフレーズを試しに画像検索にかけてみると、おお、たくさん出てくる。なんだかmemeとしてお決まりのネタにもなっているようだ。
…どういう意味?
「食べるものたくさん入ってるじゃないかボーイ!hahaha!」ということなんだろうか。海外のmemeには微妙に笑いのツボがわからないものも多い。
まあこんな具合に、シーンを思い出しながらスクリプトを読んでいるわけだけども、それなりに砕けた会話なので、文法的な解釈ではよく意味が分からない場面も多い。まさに1話目の、同じく冒頭のチャンドラーの一言だが、「So does he have a hump? A hump and a hairpiece?」というのがある。
この「hump」というのが曲者で、日本語フレンズ勉強ブログ界隈ではかなり意見が割れているような感じがある。
humpを辞書で調べると、
・背中のこぶ
・性交
・おっぱい
・背中を丸くする
・性交する
とまあ色々言われており、それを元に各界隈では、
・「背中にこぶがある?」
・「変態?」
・「女みたいなヤツ?」
・「巨乳?」
・「背中が曲がってる?」
と色々に解釈している。
この際テッテ的に調べてやろうと思ったが普通に沼でした。日本語界隈ではもはや分からないので、海外系を探すと、このサイトを見つけた。
海外の、いわゆるQ&Aサイトだと思うが、humpbackの略で、背中の丸くなったような人、ということではないかということらしい。つまり「背中が丸まってカツラかぶったようなヤツなんじゃないの?」ということだ。
英語話者がいうならそれなりに信憑性があろう、と思ったのだが、こんな知恵袋を見つけてしまった。
うまく訳して!Please translate it into Japanese! - ドラマ「フレ... - Yahoo!知恵袋
知恵袋かぁ…知恵袋は信憑性が怪しすぎるんだよなあ…と思っていたのだが、うーん、改めて読んでみるときちんとソースも複数挙げている。さらに回答者のプロフィールに飛ぶと、かなり充実した英語プロフィールを掲げている。プロフィールだけなら騙ることもできるだろうが、実際に知恵袋での回答数やベストアンサー率もかなりのものになっており、これは相当の信頼があると見てよいと思われる。
そして肝心の解釈は、このらうんどさん曰く、humpは「おっぱい」「女性の体のふくらみ」であり、チャンドラーのセリフは「そいつおっぱいある?おっぱいあって、女みたいなカツラかぶってるヤツ?」ということらしい。うーむ。
そう言われてみると、「So does he have a hump?」のhumpを「背中が丸まってる」だとすると、haveとするのはすこし無理があるような気もするにはする。「おっぱい」ならhaveは自然だ。
いやまてよ、「おっぱい」なら複数形にならないだろうか。
洋楽歌詞和訳集 My Humps / Black Eyed Peas
これが上の知恵袋で上がっていた洋楽の歌詞だが、うーん、humpは単数で使っていると読める。humpsはたとえば胸とお尻などの複数個所について複数形になるようなイメージなんじゃないか。
ああ、くたびれた。どんどん話がくだらなくなるから精神が削れていく。結論としては、私は知恵袋のらうんどさんの「おっぱい」案を採用しようと思う。
しかし英語話者でも「背中の丸いヤツ」が正しいよ、なんて言ってるのだから、英語は、というよりも言葉は、どこまでも沼である。俗語沼はあまり嵌らないほうがいいだろうなぁ。